“韵致”の読み方と例文
読み方割合
いんち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
評の仕方の如何にも韵致いんちがあって、仙禽せんきんおのずから幽鳴を為せる趣があるのは、保胤其人を見るようで面白いと云いたい。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
僕の好きな山椿やまつばきの花も追々盛りになるであろう。十日ばかり前から山茱黄やまぐみしきみの花が咲いている。いずれも寂しい花である。ことに樒の花は臘梅ろうばいもどきで、韵致いんちの高い花である。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
その上に巴里女パリジェンヌ艶冶えんや韵致いんちを加えたと言ったら、恐らくロンの全貌を想像することが出来よう。その演奏は必ずしも綺麗ではなく、また女らしいセンチメンタリズムなどは微塵もない。