面馴染かおなじみ)” の例文
その自然と雁行がんこうして、この芸妓が、この暗いなかで気がついたのは、現に介抱してくれているこの人が、どうも以前に、面馴染かおなじみのあった人、と思い出してきた瞬間
大菩薩峠:31 勿来の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
伊東や近藤とも相当面馴染かおなじみがあるらしいところを以て見ると、ただの鼠ではないが、新撰組や御陵士頭に属するほどの者でないことは、その言語挙動でわかりきっている。
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)