“静臥”の読み方と例文
読み方割合
せいが100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は仰向きに静臥せいがしながら、つくづく人工心臓にあこがれました。人工心臓は私が夢で見たごとく、たしかに疾病の恐怖を救うにちがいないと考えるに至りました。
人工心臓 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
寝床は妻の寝室と同じであるとしても、軽症者の静臥せいがすべきベランダにあった。ベランダは花園の方を向いていた。彼はこのベランダで夜中眼がめる度に妻より月に悩まされた。
花園の思想 (新字新仮名) / 横光利一(著)
わたくしは心配性の逸作に向って、わたくしが父の死を見て心悸しんき亢進こうしんさせ、実家の跡取りの弟の医学士から瀉血しゃけつされたことも、それから通夜の三日間静臥せいがしていたことも、逸作には話さなかった。
雛妓 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)