青梅宿おうめじゅく)” の例文
郷里の青梅宿おうめじゅくを中心に、その数十里四方を縄張りとし、その夜のうちに数十里をせ戻って、なにくわぬかおをして百姓をしているから、捕われる最後まで
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
どうあろうと、形だけは、夫婦でありながら、かたき以上に、のろいあっているこの男女ふたりが、とぼとぼと、二俣尾ふたまたおから青梅宿おうめじゅくをぬけて通ったのは、あくる日だった。
野槌の百 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それはいま言う裏街道では大菩薩峠の上、青梅宿おうめじゅくの坂下、江戸街道の丸山台、表の方では小仏峠こぼとけとうげの二軒茶屋の裏の林の中と、府中のお六所様ろくしょさまの森の後ろと日野の渡し場に近いところ。