雲篭くもごり)” の例文
その曇ったような空に雲篭くもごりの丸い月が出ている。金十郎は懐手をしながら、出窓を見あげていたが、いつもの癖が出て、駒止石の上にあがって、荒格子の中をのぞいてみた。
奥の海 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)