雪隱せんち)” の例文
新字:雪隠
「寢てやはる。……それよりわたへ今しよんべんに上の雪隱せんちへ行くと、戸の中で拍手かしはでが三つ鳴つた。あれは一體何んやらう。」
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
「上の雪隱せんちと言ひ、風呂場の踏石ふみいしと言ひ、この家にはたゝのあるもんが多い。」
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
かみ雪隱せんちには怪しいものが居るに違ひない。おらアしよんべんしたいんだが、怖うてもう中の雪隱へも下の雪隱へも行かれん。」と、定吉は千代松にくつ付くやうにして、兩手を火鉢にかざした。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)