阿修羅あしゆら)” の例文
一四〇淡路と聞えし人、にはかに色をたがへて、はや一四一修羅しゆらの時にや。阿修羅あしゆらども御迎ひに来ると聞え侍る。
呼べどさけべど、宮は返らず、老婢は居らず、貫一は阿修羅あしゆらの如くいかりて起ちしが、又たふれぬ。仆れしを漸く起回おきかへりて、忙々いそがはし四下あたりみまはせど、はや宮の影は在らず。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)