長坂ちょうはん)” の例文
かつて当陽とうようの戦には、趙雲が、命にかけて、長坂ちょうはんにむらがる敵大軍の中より救いまいらせたこともある。——さ、お返しなさい、阿斗の君を
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すると趙雲はきょのごとき眼をして、張翼の卑怯を叱った。——知らずや汝、むかし長坂ちょうはんの戦に、曹軍八十万の兵を草芥そうかいのように蹴ちらし去ったのは誰であったか——と。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「では、当陽の戦いに、長坂ちょうはん和子わこ阿斗あとを救ったというあの名誉の武将か」と、いった。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
声は長坂ちょうはんの水にこだまし、殺気は落ちかかるいかずちのようであった。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)