“鎗先”の読み方と例文
読み方割合
やりさき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まことに此の時代の事であるから、一能あるものでもかつて秀吉に鎗先やりさきを向けた者の浪人したのは、たとい召抱えたく思う者があっても関白への遠慮で召抱えかねたのであった。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
もはや町々をかために来る近衛このえ騎兵の一隊が勇ましい馬蹄ばていの音も聞こえようかというころになった。その鎗先やりさきにかざす紅白の小旗を今か今かと待ち受け顔な人々は彼の右にも左にもあった。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)