金襴皮きんらんがわ)” の例文
それでも、何のそよぎもしないので、かれは初めて心をゆるしたが、小柄を打ったはずみに、おのれのふところから金襴皮きんらんがわの料紙入れが落ちて、ズズズと岩の間へすべりこんだのを知らずにいた。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)