輪麺麭カラーチ)” の例文
我等の主人公は*1グルジヤ毛氈の上にゆったりと座を占めて、鞣革のクッションを背中にあてがった拍子に、まだ温かい二つの輪麺麭カラーチを押し潰してしまった。
買いこんだばかりの焼きたての輪麺麭カラーチが二つ載せられて、馭者台に陣取ったセリファンも何か自分の食い物を衣嚢かくしへねじこむと、最後に我等の主人公が、例の半木綿のフロックを著て
もう八百露里からの道を歩いているという、ちぎれ草鞋をはいた徒歩旅行者にも逢えば、木造の小店や、麦粉の桶や、草鞋や、輪麺麭カラーチや、その他いろんながらくたの眼につく小さな町も通りすぎた。