輜重隊しちょうたい)” の例文
ところが、城中から見ていると、毎日のように多くの車が、食糧を満載して、蜀の輜重隊しちょうたいに守られて城外の北道を通ってゆく。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
輜重隊しちょうたいあとのバラック街
原爆詩集 (新字新仮名) / 峠三吉(著)
と、三河仕立ての輜重隊しちょうたいをひきつれていたことである。たくさんな牛車や馬列はいつもおくれがちで、ムチを振る足軽たちは、顔まで泥のハネにしていた。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
魏の鎮遠ちんえん将軍岑威しんいは、この夜、蜿蜒たる輜重隊しちょうたいを率いて、隴西の方から谷をめぐり山をかけて、真夜中までには、北原の城外まで行き着かんものと急いでいた。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
荷駄にだ粮車ろうしゃすべての輜重隊しちょうたいは先へ進め。——戦闘部隊はずっと後につづいてゆくがいい」
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし、味方の輜重隊しちょうたいは彼の抜刀群に斬りまくられて算をみだし始めた。
日本名婦伝:谷干城夫人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「……あ。糧食課の将校と輜重隊しちょうたいの兵か。お、だいぶ曳いて来たな」
日本名婦伝:谷干城夫人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)