車掌室しゃしょうしつ)” の例文
その当時は、客車きゃくしゃにさえ、うす暗い魚油灯ぎょゆとうをつけたもので、車掌室しゃしょうしつはただ車掌のつシグナル・ランプでらされるばかりであった。
くまと車掌 (新字新仮名) / 木内高音(著)
車掌の倉内は、たった一人で車掌室しゃしょうしつに居ただけに、すこし弁明がはっきりしない。答弁にすこしインチキ臭いところが無いでもない。彼はピストルの音をきかなかったという。
省線電車の射撃手 (新字新仮名) / 海野十三(著)
まったく夕方なんぞ、列車れっしゃ車掌室しゃしょうしつから、ひとりぼっちで外をながめていると、きたくも泣けないような気もちだった。
くまと車掌 (新字新仮名) / 木内高音(著)