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賀正事
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ヨゴト
ふりがな文庫
“
賀正事
(
ヨゴト
)” の例文
荒魂・和魂の対立は、天子及び、
賀正事
(
ヨゴト
)
を奏する資格を持つ邑君の後身なる氏々の長上者にも見られる。
小栗外伝:(餓鬼阿弥蘇生譚の二)魂と姿との関係
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
中臣寿詞以外、氏々の
賀正事
(
ヨゴト
)
——
誄詞
(
シヌビゴト
)
も同じ物で、其用途によつて別名をつけたまでゞある。
国文学の発生(第四稿):唱導的方面を中心として
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
奈良朝以前は、各氏
ノ
上——恐らくは氏々の神の神主の資格に於て——が、天子に「
賀正事
(
ヨゴト
)
」を奏上することになつてゐた。
賀正事
(
ヨゴト
)
は意義から出た宛て字で、
壽詞
(
ヨゴト
)
と同じである。
国文学の発生(第三稿):まれびとの意義
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
古代に於ける
呪言
(
ヨゴト
)
は、必、其對象たる神・精靈の存在を豫定して居たものである。
賀正事
(
ヨゴト
)
に影響せられる者は、天子の身體といふよりも、生き御靈であつたと見るのが適當である。
国文学の発生(第三稿):まれびとの意義
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
古い程、すべての氏々の
賀正事
(
ヨゴト
)
を奏したのであらうが、後は漸く代表として一氏或は數氏から出るに止めた樣である。此も家長に對する家人としての禮を以て、天子に對したのである。
国文学の発生(第三稿):まれびとの意義
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
▼ もっと見る
賀正事
(
ヨゴト
)
の非公式になつたもので、兼ねて「
斎
(
ユ
)
の
木
(
キ
)
の祝言」の元とも言ふべき宮廷の新年行事である。ものの意義は、内容が可なり広く用ゐられてゐる。年中の運勢など言ふ風にも感じられる。
国文学の発生(第二稿)
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
年頭の朝賀の式は、段々、氏々の代表者の
賀正事
(
ヨゴト
)
(天子の寿を賀する詞)奏上を重く見る様になつたが、恒例の大事の詔旨は、此受朝の際に行はれた。
賀正事
(
ヨゴト
)
は、詔旨に対する
覆奏
(
カヘリマヲシ
)
なのであつた。
国文学の発生(第四稿):唱導的方面を中心として
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
極めて古い時代には、朝賀の
賀正事
(
ヨゴト
)
には専ら此を奏上して、神界に君臣の分限が明らかだつた事始めを説いて、其時の如く今も忠勤を抽んでゝ天子に仕へ、其健康を保障しようとする事を誓うた。
国文学の発生(第四稿):唱導的方面を中心として
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
寿詞を受けた者の内部から発するはずの声を、てつとり早く外側から言ふ形であらう。謂はゞ天子の受けられる
賀正事
(
ヨゴト
)
に、天子の内側の声が答へると言ふ形式があつたものとすれば、よく訣る事だ。
国文学の発生(第二稿)
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
賀
常用漢字
小4
部首:⾙
12画
正
常用漢字
小1
部首:⽌
5画
事
常用漢字
小3
部首:⼅
8画
“賀正”で始まる語句
賀正