貞載さだとし)” の例文
されば、近年そこに住もうていたのは、いまの大友具簡ぐかんの一子、貞載さだとしでしたが、その貞載は、過ぐる箱根竹ノ下の合戦にあたり、宮方軍を
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
、かねて親しい大友左近将監貞載さだとしまで願い出ておりますが、いかがいたしたものかと、大友よりの問い合せにござりますが
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「都では、大事な御子息をうしなわせた。——あの大友貞載さだとし——よい武士であったものを、尊氏へ大功を尽くさせたばかりにあえなき死をとげさせた。おわびする」
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大友貞載さだとし、上島惟頼これより阿蘇惟時あそこれとき、菊池武重——みな宮方として早くから義貞の麾下きかに付いている。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大友具簡ぐかんの一子貞載さだとしが、中央にあって、箱根竹ノ下で寝返り、義貞を離れて尊氏の手へついてから、九州でもふたたび、宮方と足利方とは、真二つに割れ、ここは大揺れに揺れ返していた。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)