“谷行（タニカウ）” の例文
爰で聯想されるのが、謡曲の「谷行（タニカウ）」です。此をたにかうと読んだのには意味があると思ひますが、其に就いて申す事は今は控へませう。
山の霜月舞：――花祭り解説―― (新字旧仮名) ／ 折口信夫(著)
修験道の行者仲間には、かなり後々まで、此風習が残つて居た様で、謡曲の谷行（タニカウ）を、あゝした読み方をするのにも、何か訣があるのだと思はれる。
霊魂の話 (新字旧仮名) ／ 折口信夫(著)
だが、「谷行（タニカウ）」の様な、山入りの生活を明らかに見せるものがあり、又、天狗も「第六天」や「鞍馬天狗」や「善界（ゼガイ）」など、数へきれない程あるでせう。
翁の発生 (新字旧仮名) ／ 折口信夫(著)