謝絶ことは)” の例文
自分は堪らなかつたが、彼は酷く真剣で真赤になつてゐるので、謝絶ことはる隙もなかつた。自分は、仕様ことなしに凝つと彼の顔を眺めてゐた。自分は、未だんな人の前でも嘘をついた経験はない。
夏ちかきころ (新字旧仮名) / 牧野信一(著)