談合だんごう)” の例文
「さては、伏見桃山千鳥の香炉と囁いたは、桃山城に忍び入り、太閣秘蔵の千鳥の香炉を、奪い取らんとのよからぬ談合だんごうでありしよな」
猿飛佐助 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
三日こっそりと談合だんごうをすすめていたが、お艶に知らせればむだな心配をかけるばかりだと、先刻雨の中をぶらりと銭湯に出ていった栄三郎は
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
しばらくのあいだ、龍巻と談合だんごうしていた梅雪は、伊那丸の面体めんていを、しかと見さだめたうえで、約束の褒美ほうびをわたそうといった。龍巻も心得て、うしろへ怒鳴どなった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
……何やら、折入って、われら四名に、談合だんごうな申したいというおことばでもございますれば
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)