“西蕃”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せいばん66.7%
さいばん33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
保儀使ほぎしといえば軍人でも佐官に過ぎない。のみならずこの宣賛せんさんは、西蕃せいばんとの混血児あいのこである。ヒゲは赤く、ちぢれ毛で、鍋底なべぞこのような顔にまた念入りにも雄大なる獅子ッ鼻ときている。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
西蕃せいばんの守りに任じ、天子に朝拝する折もめったになく、国舅とも稀にしかお目にかかれんで、押してご面会をねがったわけだが——こう打見るところ、さしてご病中のようにも見られぬ。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
むかし西蕃さいばんから渡来した黄熟香くわうじゆくかうを、時のみかど聖武しやうむが蘭奢待の三字に寺の名を入れて、その儘東大寺の宝蔵に納められた稀代の沈香ぢんかうで、正倉院の目録によると、重量二貫五百目、長さ五尺二寸