被着かひまき)” の例文
そして、五体に満身の力を込めて、やつとのことで彼を寝床の上にねぢ倒し、頭の上から被着かひまきをかぶせて、しつかりと圧へつけて離さなかつた。そして口のあたりを、拳固をかためて塞いだ。
(新字旧仮名) / 牧野信一(著)
わたしの被着かひまきは、これも錨の印のあざやかな純白の海軍毛布だつた。
緑の軍港 (旧字旧仮名) / 牧野信一(著)
わたしの被着かひまきは、これも錨の印のあざやかな純白の海軍毛布だつた。
緑の軍港 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
と云ひかけて樽野は思はずあかくなつて被着かひまきの中に顔をかくした。
鶴がゐた家 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)