“蠧毒(とどく)” の例文
日本でも昔時(むかし)真言宗において立川(たてかわ)流というものが起って、陰陽道(おんみょうどう)と秘密の法とを合してこれに似たような説を唱えて、大いに社会を蠧毒(とどく)したことがあったです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
顧れば十余年前の事である。満洲事変が起ってから、世には頻々として暗殺が行われ初めた頃である。一種の英雄主義が平和に飽きた人心を蠧毒(とどく)し初めた頃である。
墓畔の梅 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
それからそれらの教えについてその後ラマ達が自分の思い思いに造り出した説、かえって仏教を蠧毒(とどく)するところの教えを、仏教の名でもって沢山に世にあらわして居る。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)