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蛙股
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かえるまた
ふりがな文庫
“
蛙股
(
かえるまた
)” の例文
老婆は、
蛙股
(
かえるまた
)
の
杖
(
つえ
)
にあごをのせて、もう一度しみじみ、女のからだを見た。さっき、犬が食いかかったというのは、これであろう。
偸盗
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
就中
(
なかんずく
)
椿岳が常住起居した四畳半の壁に
嵌込
(
はめこ
)
んだ
化粧窓
(
けしょうまど
)
は
蛙股
(
かえるまた
)
の古材を両断して合掌に組合わしたのを
外框
(
わく
)
とした火燈型で
淡島椿岳:――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
と、また急に、老婆は、生き生きと、しわだらけの顔をにやつかせて、
蛙股
(
かえるまた
)
の
杖
(
つえ
)
のはこびを、前よりも急がせ始めた。
偸盗
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
猪熊
(
いのくま
)
のばばは、そのそばへ歩みよると、
蛙股
(
かえるまた
)
の
杖
(
つえ
)
を止めて、あごをしゃくりながら、呼びかけた。
偸盗
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“蛙股(
蟇股
)”の解説
蟇股(かえるまた、「蛙股」とも表記)は、日本の寺社建築における部材のひとつである。2本の水平材の間にあって上に斗を載せる、台形の斜辺に繰形をつけたような材であり、蛙が脚を広げた姿に似ているところからこの名がついたといわれている。当初においては梁の上に置かれて上の材料を受ける構造材であったが、のちに装飾部材としても用いられるようになった。
(出典:Wikipedia)
蛙
漢検準1級
部首:⾍
12画
股
常用漢字
中学
部首:⾁
8画
“蛙”で始まる語句
蛙
蛙子
蛙君
蛙男
蛙泳
蛙共
蛙吠
蛙声
蛙奴
蛙岩