“薬舗（くすりや）” の例文
旧字：藥舖
太七の買（かひ）つけの薬舗（くすりや）に行つて薬を調べたりして腐心するのであつたが、一向その秘法も埒明かず、果ては病人のやうに幼な心を痛めるのを
名工出世譚 (新字旧仮名) ／ 幸田露伴(著)
そういう物は自分一人で喰（く）えないからみんな薬舗（くすりや）と其所（そこ）へ持って行って分けて遣る。自分の部屋の留守番をして居る弟子坊さんにも分けて遣る。
チベット旅行記 (新字新仮名) ／ 河口慧海(著)
鎮江の親類とは針子橋（しんしきょう）の下（もと）に薬舗（くすりや）を開いている李克用（りこくよう）と云う人の許（もと）であった。
蛇性の婬　：雷峰怪蹟 (新字新仮名) ／ 田中貢太郎(著)
ラサのシナ人の天和堂（テンホータン）という薬舗（くすりや）へ行って薬を買うて来て病気に対する相当の薬を遣りますと、先方（むこう）の信仰力が強いので治るのか、薬がうまく病気にあてはまったのか
チベット旅行記 (新字新仮名) ／ 河口慧海(著)
其林（そこ）には薬舗（くすりや）の番頭とその他三人の者が待ち受けて居ります。私はもちろん酒も飲まずもう御飯も済んだのですから何もやる必要はないけれども、着物を着替えなければならん。
チベット旅行記 (新字新仮名) ／ 河口慧海(著)