薬種くすり)” の例文
旧字:藥種
「ですからさ、きのうもちょっと、お耳に入れたじゃありませんか。旦那のおたくは薬種くすり問屋、砒霜ひそうなんかもおありでしょう」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
『血どめだの、陣中こうだの、種々いろいろ薬種くすりを持っちゃあ、方々の御陣所の御用を聞いてまわるのさ。生命がけの商売だよ』
篝火の女 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ところへ蜀の都から、傷病兵のために多くの薬種くすりと糧米とを輸送して来た。指揮官には誰がついてきたかと訊ねると
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「おっと、今日は急ぎの用先きだっけ。薬種くすりせんじるにも気永が大事さ。辛抱はするからね、たのんだぜ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
権太夫、そういって、薬種くすりくさい一室の隅にしゃちこ張っている。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
構えも立派な薬種くすり問屋である。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)