“薛覇”の読み方と例文
読み方割合
せっぱ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さきは終身刑のみが送られる滄州沙門島しゃもんとうの大流刑地。護送役の董超とうちょう薛覇せっぱという二名は、これまた、かつて林冲りんちゅうを都から差立てたことのある端公たんこうだ。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
驚いた薛覇せっぱが、上を見て、あッ——といったと思うと、これまた、クルクルッと体を廻してぶっ仆れた。その喉笛のどぶえにも、彼方の死骸にも、矢が立っていた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
押送おうそう役の刑吏は、端公たんこう(端役人のこと)の董超とうちょう薛覇せっぱという男だった。当時、そう代の習慣では、囚人をつれた端公の泊りには、道中の旅籠屋はたごやでも部屋代無料の定めだった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)