薄鈍うすにび)” の例文
この時分に式部卿しきぶきょうの宮と言われておいでになった親王もおかくれになったので、薫は父方の叔父おじの喪に薄鈍うすにび色の喪服を着けているのも
源氏物語:54 蜻蛉 (新字新仮名) / 紫式部(著)
かみうるわしく長くこぼれかからせて、添いいるのならば、さぞ釣り合ってよかろうに、年とった女の自分が髪なども散り乱れて、薄鈍うすにびの喪服をつけて
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
一か年真黒まっくろな服を着ていた麗人たちの薄鈍うすにび色に変わったのもえんに見えた。姉君の思っているように、中の君は美しい盛りの姿と見えて、喪の間にまたひときわ立ちまさったようにも思われる。
源氏物語:49 総角 (新字新仮名) / 紫式部(著)
へやの奥のほうに向こうを向いてすわっている女王の後ろでは薄鈍うすにびでない他のお召し物に姫君をお着かえさせるようにとか女房らが言っていて、だれもが今夜で結婚が成立するもののようにして
源氏物語:49 総角 (新字新仮名) / 紫式部(著)