蕩々とろとろ)” の例文
肝まで溶融とろけて、蕩々とろとろ膏切あぶらぎった身体な、——気の消えそうな薫のい、湿った暖い霞に、虚空はるかに揺上げられて、天の果に、蛇の目玉の黒金剛石くろダイヤのような真黒まっくろな星が見えた、と思うと、自然ひとりで
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
蕩々とろとろと融けて行きさうだ。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)