蓬頭垢面ほうとうこうめん)” の例文
蓬頭垢面ほうとうこうめん襤褸らんるをまといこもを被り椀を手にして犬と共に人家の勝手口を徘徊して残飯を乞うもの近来漸くその跡を絶てり。
偏奇館漫録 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
美妙が私と同齢の青年であるとは前から聞いていたが、私の蓬頭垢面ほうとうこうめん反対ひきかえてノッペリした優男やさおとこだったから少くも私よりは二、三歳弱齢とししたのように見えた。
美妙斎美妙 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
蓬頭垢面ほうとうこうめん窮鬼すだまのごとき壮佼わかものあり
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)