葎戸むぐらど)” の例文
ステッキ掻寄かきよせようとするが、すべる。——がさがさとっていると、目の下の枝折戸しおりどから——こんなところに出入口があったかと思う——葎戸むぐらどの扉を明けて、円々まるまると肥った、でっぷりもの仰向あおむいて出た。
二、三羽――十二、三羽 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)