落札おち)” の例文
……不作が眼に見えたつても、百五十兩下では落札おちんで、官も商賣上手やが、損知つてゝ高う入れる忠義もんが何んであないに多いやろ。
太政官 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
わしが受けた時分にや、六十兩でも高いちうたんやが、近年は二百兩下で落札おちたことがない。今年ら見い、かう早松が生えては、秋の松茸屹と不作やで。
太政官 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
天狗、天狗、其の大天狗をおらがいわしたツたんや。……其の年に天滿山官林の松茸の札が、六十兩でわしんとこへ落札おちたんや。山ア始めると、松茸盜みやがつて仕樣がない。
太政官 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)