芬蘭フィンランド)” の例文
ところが、マヴラの奴めが飛んでもない時に床を洗ひはじめたものさ。どうも芬蘭フィンランド女といふ奴は馬鹿が多くて、とかく清潔きれいずきも場違ひで困りものだ。
狂人日記 (旧字旧仮名) / ニコライ・ゴーゴリ(著)
ネルチンスキイというのは一船おくれて日本に遠征えんせいに来るはず芬蘭フィンランドの陸上選手監督かんとくで、一足先きに事務上の連絡旁々れんらくかたがたこの船に乗った、中年の好紳士こうしんしです。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
先生は唄ったあと、「これは芬蘭フィンランドの農民たちが唄う郷土詩典カレワラの民謡詩の一つですよ」
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
麻いろの頭髪が青い運動着によく似合つた雄大な芬蘭フィンランドのマルテリン。——勝者の到着を知らせる競技場の表門の古風な喇叭らつぱ吹奏。歓声。そして最後に夕日の長い影のなかで彼を取り囲んだ新聞写真班。
亜剌比亜人エルアフイ (新字旧仮名) / 犬養健(著)