色食しきじき)” の例文
空からは縹緲たる天楽が、不断に聞えて来る。おかんは、恍然としてそうした風物の中に、浸り切って居た。楽しい日が続いた。暑さも寒さも感じなかった。色食しきじきの慾もなかった。
極楽 (新字新仮名) / 菊池寛(著)