膾炙くわいしや)” の例文
(マサニエルロは十七世紀の一揆いつきの首領なり。オベエルが樂曲の主人公たるを以て人口に膾炙くわいしやす。フラヰオ・ジヨオヤは羅針盤を創作せし人なり。)
お宮、貫一などゝいふ名は、『不如帰ほとゝぎす』の武男、浪子に於けるが如く、人口に膾炙くわいしやしてゐる。
尾崎紅葉とその作品 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
鱷奴が気まぐれに呑んでくれたので、多年の宿望が一時に達せられたと云ふものだ。何かこの口で饒舌れば、人がそれを直ぐに筆記する。その内容を批評する。人口に膾炙くわいしやする。印刷する。
われは此俗を歌ふ一曲の人口に膾炙くわいしやするものあるを知れど、急にこれに依りて思をかまふること能はず