“膠鍋”の読み方と例文
読み方割合
にかわなべ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
首の骨が疲れようほど、いつまでも見ていたが、読み終るとすぐ、膠鍋にかわなべの下の炭火で、ぼッと、惜しみもなく焼きすてた。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして大きな切炉きりろ膠鍋にかわなべから膠の煮えるにおいとまきのいぶりがむうとするほどな物をたちこめていた。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
部屋には、仕事用の長板やら、しころの糸掛け、草摺くさずり掛けなどを置き、染革の切れッぱしだの膠鍋にかわなべが、ざつぜんと、散らかっている。ときには、万年寝床どこも敷きっぱなしだ。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)