膏薬売こうやくう)” の例文
この李忠の前身は、かつて魯智深ろちしんがまだ花和尚かおしょうといわず、渭州いしゅうの町で憲兵をしていた時代、同じ町の辻で、膏薬売こうやくうりをやっていたあの香具師やしせ浪人の崩れなのである。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この子は、膏薬売こうやくうりの口上を聞き覚えて、それを真似出まねだしたかも知れない。
大菩薩峠:28 Oceanの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
膏薬売こうやくうりか針売りか、とにかく、そんな風態の旅商人——。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)