胆汁質たんじゅうしつ)” の例文
旧字:膽汁質
三番目「仇討輪廻あだうちりんね」では、多血質、胆汁質たんじゅうしつ、神経質とでも言うか、とにかく性格のちがう三人兄弟の対仇討観らしいものが見られる。
自由画稿 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
いわば人生も生活も技術家としてコースが定められた人たちなので、朴々ぼくぼくとしていずれも胆汁質たんじゅうしつの青年に見えた。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
きょうは曇天となって、暑さも一倍むし暑かったが、途上の彼のすがたには、さすがに、清洲城下の何物よりも高いような威風があったし、そのおもてには胆汁質たんじゅうしつ特有なあぶらが光っていた。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
胆汁質たんじゅうしつともいえるような体質からのものであることはいなまれそうもない。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)