老武者おいむしゃ)” の例文
(あの源氏の老武者おいむしゃですら、これほどのことを、やったではないか)ということは、諸国に潜伏している源氏の者を、はなはだしく強くった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
流石の老武者おいむしゃも、この不意打ちには、アッと悲鳴を立てないではいられなかった。痛手に思わず取落すピストル。
妖虫 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「なんだそんな老武者おいむしゃか。はやくして来い。手に余ったら、わしが行ってやる」
柳生月影抄 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一族の老武者おいむしゃ、若武者、またお旗本やら、近習やら、それぞれのお役の者やら、金銀の馬鞍ばあん、青貝のちりばめ、蒔絵まきえの光、開いた傘、つぼんだ傘、弓とうつぼの群、鉄砲の筒の列、赤柄の槍の林……。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)