羊羮ようかん)” の例文
「この子でございますよ。鶴なら喉が長いから、羊羮ようかんがいつまでも甘いだろうと思ったんですね。小さい時から喰い意地が張っていましたわ」
親鳥子鳥 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
机の抽斗ひきだしの中には、餅菓子とかビスケットとか羊羮ようかんとかいつもきっと入れられてあったが、このごろではただその名残りの赤い青いばかりが残っていた。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
豊世が貰い物だと言って、款待顔もてなしがお羊羮ようかんなぞを切って来たので、二人は他の話に移った。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)