“羅刹谷”の読み方と例文
読み方割合
らせつだに100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
高氏は郷里足利ノ庄に居ず、去年、京の羅刹谷らせつだにをひきあげたのちも、ずっと鎌倉表にいた。だから彼の出陣は鎌倉から立たねばならない。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「はい。いぜんの羅刹谷らせつだににはおいでなく、あれよりもっと山深い木挽こびきの小屋に兵火の難を避けておられました」
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「……なるほど、仰せのとおりでございますな。私もこの春、洛南らくなん羅刹谷らせつだにで会うたきり、足利殿には、ついぞお目にかかっておりません。近ごろ、どうしておられますやら」
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)