“縊死体”の読み方と例文
読み方割合
いしたい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
縊死体いしたいというのはたいてい一尺くらいも頸が長くなっているものだともう幾度も聞かされたことがあったので、嘘かほんとか解らなかったが
いのちの初夜 (新字新仮名) / 北条民雄(著)
森のなかの例の橅の木に彼が縊死体いしたいとなって発見せられたのはそれから間もなくの事だった。彼は実はフリイドリッヒだったという噂が立ちはじめる。
晩夏 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
それでは後家さんはどこへ行ったのだろうと、家中を探しまわると、物置のはりから、半腐りの縊死体いしたいとなってブラ下っているのが発見された。その足下にはボロ切れに包んだ古鍋が投げ棄ててあった。
いなか、の、じけん (新字新仮名) / 夢野久作(著)