絳絹もみ)” の例文
が、僕にもそのしょぼつきが移っておのずから目ばたきをした時、かの女は絳絹もみの切れを出して自分で自分の両眼のやにを拭いた。
耽溺 (新字新仮名) / 岩野泡鳴(著)
それからのちは一人で留守番をするたんびに、少しずつ裏面うらの紙を引きいで壊れた幻燈の眼鏡めがねで糸の配りを覗いては、絳絹もみ布片きれに写しておりましたが、見付かると大変ですから
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)