“絨毛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じゅうもう75.0%
わたげ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
猫の耳というものはまことに可笑おかしなものである。薄べったくて、冷たくて、竹の子の皮のように、表には絨毛じゅうもうが生えていて、裏はピカピカしている。
愛撫 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
桃の実の絨毛じゅうもう、梅の実の粉毛、輻射状ふくしゃじょうの雪の結晶、粉羽におおわれてる蝶の翼、などさえも皆、自らそれと知らない処女の純潔さに比ぶれば、むしろ粗雑なものにすぎない。
それから、彼女は、ちょっと意趣返いしゅがえしのつもりで、盲人めくらの腕をつねり、通りへ押し出す。そこは、雪をふるい落とした灰色の絨毛わたげの下である。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)