紫紺地しこんじ)” の例文
紫紺地しこんじの頭巾におもてをくるんだ弦之丞と、青い富士形の編笠に紅紐べにひもをつけて、眉深まぶかくかぶったお綱とは、せわしない往来をよけて、農人橋のうにんばし手欄てすりから川の中を見下ろしていた。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)