“紙鳶絲”の読み方と例文
新字:紙鳶糸
読み方割合
たこいと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「家の中や庭を搜してもなかつた筈でございます。あの杉のこずゑに、紙鳶絲たこいとで釣り上げてある包みが一つ、葉と葉の間から、僅かに見えて居ります」
ゴムの紙鳶絲たこいとのやうに鳴つてゐた。
めたん子伝 (旧字旧仮名) / 室生犀星(著)
千兩箱は切戸を開けて隣りの酒屋の離屋はなれにある吊臺つりだいに隱し、外の品々は手早く油紙に包んで、晝のうちから仕掛けてあつた裏の杉のこずゑへ、紙鳶絲たこいとで吊り上げた、——それを隣りの伜又吉に氣取られ