“紅楼夢”の読み方と例文
読み方割合
こうろうむ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、「水滸伝すゐこでん」「西遊記さいいうき」「金瓶梅きんぺいばい」「紅楼夢こうろうむ」「品花宝鑑ひんくわはうかん」等の長篇を絮々綿々じよじよめんめんと書き上げる肉体的力量には劣つてゐると思つてゐる。
わたくしは年々秋風秋雨に襲われたのちの庭を見るたびたび紅楼夢こうろうむの中にある秋窓風雨夕しゅうそうふううのゆうべと題された一篇の古詩を思起す。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
自分の死後の私などに何の夢もたくしていなかった老人に就て考え、石がその悲願によって人間の姿になったという「紅楼夢こうろうむ」を、私自身の現身うつしみのようにふと思うことが時々あった。
石の思い (新字新仮名) / 坂口安吾(著)