築山道つきやまみち)” の例文
時はすでに午後四時過ぎ、夕烏ゆうがらすの声遠近おちこちに聞こゆるころ、座敷の騒ぎをうしろにして日影薄き築山道つきやまみち庭下駄にわげたを踏みにじりつつ上り行く羽織袴はおりはかまの男あり。こは武男なり。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)