筵会えんかい)” の例文
私は筵会えんかいの末座に就いた。若い芸者が徳利の尻をまんで、私の膳の向うに来た。そして猪口ちょくを出した私の顔を見て云った。
余興 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
それを聞いてからは、妓等が令狐の筵会えんかいから帰るごとに、玄機が温の事を問う。妓等もまた温にう毎に玄機の事を語るようになった。そしてとうとうある日温が魚家に訪ねて来た。
魚玄機 (新字新仮名) / 森鴎外(著)