筏流いかだなが)” の例文
酒匂川さかわがわの上流で、井細田村いさいたむらと足柄村にまたがっている小さい部落だった。五、六軒しかない筏流いかだながしを職とする土民の家もみな寝ているうちに、そこの一軒だけが、かすかに、破れ窓から灯影を見せている。
篝火の女 (新字新仮名) / 吉川英治(著)