笙歌しょうか)” の例文
酒が三、四まわると笙歌しょうかが下から聞えて来たが、かねつづみは鳴らさなかった。その笙歌の声も小さくかすかであった。やや暫くして王は左右を顧みて
蓮花公主 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
その折から、笙歌しょうかに耳を傾けていた殿上殿下の人々は、驚いて彼を、殿庭の外へ、引ずり出そうとしたために、文覚は数名の者を殺傷したというのである。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
時に漸く夏日暮れんとし、笙歌しょうか数奏。豪勇ども各々纏頭てんとう、這うようにして帰った——
酒渇記 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)