競売屋せりうりや)” の例文
高く競売屋せりうりやが居る、古いが、黒くがっしりした屋根ごし其方そなたの空、一点の雲もなく、えた水色のくまなき中に、浅葱あさぎや、かばや、朱や、青や、色づきめた銀杏のこずえに、風のそよぐ、とながめたのは
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)